なぜ小用の際に尿が飛ぶのか?

 

水溜りに落ちている以外にも、ふち裏周辺に尿は飛び散っています。 ライオン株式会社ハウスホールド第2研究所が2004年8月3日、「日本家政学会第56回大会研究発表会」で発表したデータによれば、『洋式便器』の場合、“便器のふち裏汚れ”(ふち裏の尿石汚れ)がニオイの主原因であり、その、“便器のふち裏汚れ”のでき易い家庭の条件として、

 

【1】洋式トイレで男性が立った姿勢で小用を行い、特に、水たまりの“手前”や“奥”を狙っている。
【2】温水便座を使用。
【3】便座カバーを使用。
【4】常時便器のふたを閉めている。との、具体的項目が挙げられています。

 

また、この報告では“便器のふち裏汚れ”にトイレ悪臭の原因が収斂されていますが、ライオンによる別の報告では、洋式トイレで男性が立った姿勢で小用を7回(1日分相当)行うと「約2,300滴の尿」が便器外に飛び散っていたということが分かり、そこで悪臭(アンモニア)の原因となるスタフィロコッカス(黄色ブドウ球菌)が多く検出されるとのこと。

 

それもまた『洋式便器』における水たまりの“手前”や“奥”といった部分にフォーカスしての小用ゆえなのだとすれば、男性に対して「できるだけ水たまりの“中央”を見据えて!」と要望せずにはいられません。

 

それは難しいのでしょうか……? 難しいのかもしれませんが、できるだけ頑張っていただければと思います。と同時に、掃除を行う側も、男性が1人以上使用するトイレにおいては常に「飛び散り」を想定してのトイレ掃除が必要との認識をもって、掃除にあたるべきだと言えるでしょう。